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地声って、どんな声だろう。
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裏声って、どんな声だろう。
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地声と裏声はどうやって切り替えるのかな。
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高い声を、地声で出したいな。
今回の記事は、このようなお悩みに対する内容です。
歌の練習をしていると、地声や裏声という言葉が出てきます。
似た言葉だと、地声っぽくや裏声っぽくという言葉も出てきます。
そして、それらを混ぜるなんていう話も聞いたことがあります。
みなさんは、地声や裏声という言葉を、自分の中で整理できていますか。
歌の練習を始めた当初の私は、地声と裏声という言葉を、なんとなく使っていました。
しかし、本を読んでも、動画を見ても、それらの言葉は当たり前に使われます。
なので、ある時から、それらの内容を、本当の意味では理解できていないのではないかと思うようになりました。
そこで考えたのが、今回の内容です。
今回の内容を意識した結果、地声と裏声の違いを、自分の中でしっかりと整理できるようになりました。
ただ、今回の記事の内容は、私自身の体感に頼った部分が大きいです。
私自身の歌声を録音して聴いたり、波形を確認したりして得られた結論です。
本来は、参考文献として客観的な根拠を引用したかったのですが、残念ながら納得できるものを探せませんでした。
このウェブサイトの目的上は問題ないですが、他の目的で使用される場合はご注意ください。
一方で、今回の記事の内容をベースに、このウェブサイトでお伝えしている、地声で最高音域を歌うための発声法を考えました。
ぜひ、最後までご覧ください。
では、スタートです。
地声と裏声の違いとは?
では、私が意識している、地声と裏声の違いをお伝えします。
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倍音とは、出そうとした高さの音の、整数倍の高さの音です。
“音響学では、基本周波数のサイン波の音を基本音、その整数倍に当たる周波数のサイン波の音を倍音と呼んでいます。”
(『ゼロからはじめる音響学』 株式会社 講談社、著者 青木直史、2014年、p.8)
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実は、歌声には、狙った高さの音だけでなく、他にもたくさんの異なる高さの音が含まれています。
それが倍音です。
“弦楽器や管楽器を演奏するとき、目的の高さの音が得られると同時に、その整数倍の振動数の音が自然に発生する。”
(『楽典 理論と実習』 株式会社 音楽之友社、著者 石桁真礼生ら、2001年、p.12)
つまり、歌声とは、基本音と倍音をまとめた音ということですね。
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そして、その倍音の含まれる量によって、芯のある声に聞こえたり、芯のない声に聞こえたりします。
“それら各倍音の発生状況は、機械で分析することができるが、人間の耳は、それらの混合したものを直感的に総合して、基音の持つ音質として感じ、識別するのである。”
(『楽典 理論と実習』 株式会社 音楽之友社、著者 石桁真礼生ら、2001年、p.12~13)
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その声が、地声と呼ばれたり、裏声と呼ばれたりします。
なので、地声と裏声の違いとは、歌声に含まれる倍音の量の違いです。
下記にまとめました。
倍音 | 芯 | 呼ばれ方 |
---|---|---|
多い | あり | 地声 |
少ない | なし | 裏声 |
地声と裏声を切り替える仕組みとは?
次に、地声と裏声を切り替える仕組みを解説します。
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なぜなら、声帯同士の接触度合いで、倍音の発声する量が変わるからです。
左右の声帯がしっかりと接触すると、倍音が多く発生します。
芯のある声に聞こえるので、地声になります。
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一方で、左右の声帯の接触が妨げられると、倍音はあまり発生しません。
芯のない声に聞こえるので、裏声になります。
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なので、地声と裏声を切り替える仕組みとは、声帯同士の接触度合いです。
下記にまとめました。
接触度合い | 倍音 | 芯 | 聞こえ方 |
---|---|---|---|
しっかりと接触する | 多い | あり | 地声 |
接触が妨げられる | 少ない | なし | 裏声 |
声帯の構造
ここで、声帯の構造を簡単に解説します。
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なぜなら、この分かれ目が、地声と裏声の分かれ目になるからです。
まず、声帯とは、V字になっている左右一対のヒダです。
前方が固定されていて、後方が開閉します。
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そして、そのヒダを、筋肉部分と表面部分の2層に分けて考えます。
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私が意識していることは、これだけです。
本来は、もっと多くの層に分けられます。
表面部分は、粘膜や靭帯などに分けられます。
筋肉部分は、声帯筋と甲状披裂筋に分けられます。
ただ、同じ動きをするのであれば、1つにまとめて覚えた方が、歌唱中に意識しやすいです。
歌唱中のチェックポイントも少なくなります。
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なので、声帯の構造は、表面部分と筋肉部分の2層構造で考えます。
では、これを前提に、次は、地声と裏声の出し方を解説します。
地声の出し方とは?
まずは、地声の出し方を解説します。
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なぜなら、声帯同士がしっかりと接触するようになるからです。
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まず、声帯の筋肉部分を振動させるためには、しなやかな厚みを作らなければなりません。
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当然ですが、弛緩(しかん)して、ダラダラの状態では、上手く振動しません。
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また、緊張してギュッと硬くなった状態でも、上手く振動しません。
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そこで、逆方向に、打ち消し合うように力を入れます。
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その結果、長さを変えながらも、しなやかに振動できるようになります。
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これは、輪ゴムで想像しています。
![本文の内容をイラストで表しています。](https://singingnote.com/wp-content/uploads/2023/12/18-7-1024x538.png)
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輪ゴム自体は、ギュッと硬くなろうとしますよね。
その輪ゴムを引っ張ると、逆方向に打ち消し合う力が入ります。
その結果、長さを変えながらも、しなやかに振動できるようになります。
ゴムが伸びきっていたり、硬くなっていたりすると、全然振動しないですよね。
その輪ゴムが、声帯の筋肉部分ということです。
そして、その時に作られる厚みによって、声帯同士がしっかりと接触するようになります。
![本文の内容をイラストで表しています。](https://singingnote.com/wp-content/uploads/2023/12/6-8-1024x538.png)
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なので、地声の出し方とは、声帯の表面部分と筋肉部分の両方を振動させる出し方です。
裏声の出し方とは?
次に、裏声の出し方を解説します。
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なぜなら、左右の声帯の接触が妨げられるようになるからです。
![本文の内容をイラストで表しています。](https://singingnote.com/wp-content/uploads/2023/12/20-6-1024x538.png)
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声帯の表面部分のみの振動にするためには、筋肉部分を完全に脱力させます。
その結果、声帯の表面部分のみの振動になります。
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そして、その声帯は薄くなるので、声帯の間に隙間ができます。
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![本文の内容をイラストで表しています。](https://singingnote.com/wp-content/uploads/2023/12/24-6-1024x538.png)
![本文の内容をイラストで表しています。](https://singingnote.com/wp-content/uploads/2023/12/24-6-1024x538.png)
つまり、左右の声帯の接触が妨げられるようになるということです。
なので、裏声の出し方とは、声帯の表面部分だけを振動させる出し方です。
まとめ
まとめです。
その違いとは、歌声に含まれる倍音の量の違いでした。
私は、この内容をベースに、このウェブサイトでお伝えしている、地声で最高音域を歌うための発声法、ヘッドボイスを考えました。
そちらの記事も、ぜひご覧ください。
では、今回の記事は、これで終わりです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。