声の音域が狭くて、歌いたい曲を歌えないよ。
幅広い音域を歌えるのは、才能なのかな。
声の音域を広げたいけど、どうやったらいいんだろう。
効果があった方法を知りたいよ。
今回の記事は、このようなお悩みに対する内容です。
以前の私は、幅広い音域を歌えるタイプではありませんでした。
カラオケでは、高音が出なくて、途中で止めてしまうこともありました。
ただ、どうしても、原曲キーで歌いたいタイプだったのです。
もっと広い声の音域が欲しいと、長年悩んでいました。
そこで考えたのが、今回の内容です。
今回の内容を意識した結果、声の音域を大幅に広げられました。
今回の内容は、このウェブサイトで最も重要なポイントです。
ただ、分量が多く、part1とpart2の二部構成です。
ぜひ、次回のpart2と合わせてご覧ください。
では、スタートです。
声の音域を広げるとは、そもそもどういうこと?
声の音域を広げる方法をお伝えする前に、まずは、声の音域を広げるとは、そもそもどういうことかを解説します。
歌声は、振動です。
その振動は、息を声帯に当てて作ります。
その振動が誰かの鼓膜を揺らすことで、歌声だと認識されます。
歌声は振動なので、声の高さを変化させる場合、振動の細かさを変化させます。
その振動の細かさを、振動数と言います。
なので、声の音域を広げるとは、声帯で作る振動数を、より幅広く作れるようにすることです。
では、どうすれば、より幅広く作れるのか。
振動数を、より幅広く作れるとは、言い換えれば、より変化させられるということです。
なので、次は、私が意識している、振動数を変化させる方法を解説します。
振動数を変化させる方法とは?
では、私が意識している、振動数を変化させる方法を解説します。
私が意識している方法は4つです。
1つずつ解説します。
方法1:声帯の長さの変化
まずは、1つ目の方法です。
なぜなら、声帯の張力を変化させられるからです。
張力を上げると、戻る力が強くなります。
その結果、振動数は上がります。
逆に、張力を下げると、戻る力が弱くなります。
その結果、振動数は下がります。
これは、ギターのチョーキングで想像できます。
チョーキングでは、弦を伸ばすことで、張力を上げて音程を上げます。
逆に、それを戻すことで、張力を下げて音程を下げます。
なので、1つ目の方法は、声帯の長さを変化させることです。
方法2:声帯の厚みの変化
次に、2つ目の方法です。
なぜなら、声帯の振動する部分の重さを変化させられるからです。
声帯を薄くすると、軽くなります。
その結果、速く動くので、振動数は上がります。
逆に、声帯を厚くすると、重くなります。
その結果、遅く動くので、振動数は下がります。
これもギターで想像できます。
細い弦ほど出せる音は高くなり、太い弦ほど出せる音は低くなります。
なので、2つ目の方法は、声帯の厚みの変化です。
方法3:声帯同士の距離の変化
次に、3つ目の方法です。
なぜなら、声帯が受ける息の量を変化させられるからです。
声帯同士の距離を近づけると、声帯が受ける息の量は増えます。
その結果、声帯の振動するスピードは上がり、振動数も上がります。
逆に、声帯同士の距離を遠ざけると、声帯が受ける息の量は減ります。
その結果、声帯の振動するスピードは下がり、振動数も下がります。
なので、3つ目の方法は、声帯同士の距離を変化させることです。
これは、言い換えれば、吐く息を、効率良く振動に変換できるかということです。
方法4:息の量の変化
最後に、4つ目の方法です。
なぜなら、声帯が受ける息の圧力を変化させられるからです。
息の量を増やすと、声帯が受ける息の圧力は増えます。
その結果、声帯の振動するスピードは上がり、振動数も上がります。
逆に、息の量を減らすと、声帯が受ける息の圧力は減ります。
その結果、声帯の振動するスピードは下がり、振動数も下がります。
なので、4つ目の方法は、息の量の変化です。
以上が、私が意識している、振動数を変化させる4つの方法です。
下記にまとめました。
- 方法1:声帯の長さの変化
- 方法2:声帯の厚みの変化
- 方法3:声帯同士の距離の変化
- 方法4:息の量の変化
ただし、現実的な方法として、下記の方法はオススメしません。
・方法4:息の量の変化
次は、それを解説します。
息の量の変化をオススメしない理由とは?
では、息の量の変化をオススメしない理由を解説します。
その理由は、2つあります。
1つずつ解説します。
理由1:声量が不安定になること
まずは、1つ目の理由です。
なぜなら、息の量を変化させると、振動の大きさも変化するからです。
歌声は振動なので、振動の大きさが変化すると、声量が変化します。
息の量を増やすと、声帯が受ける息の圧力は増えます。
その結果、声帯の振動するスピードは上がり、振動数も上がります。
しかし、それだけでなく、大きく振動するようになります。
つまり、声量も上がるということです。
逆に、息の量を減らすと、声帯が受ける息の圧力は減ります。
その結果、声帯の振動するスピードは下がり、振動数も下がります。
しかし、それだけでなく、小さく振動するようになります。
つまり、声量も下がるということです。
なので、1つ目の理由は、声量が不安定になることです。
極端な話、息の量の変化で振動数を変えるということは、この変化を繰り返すということです。
声量が不安定になることが、簡単に想像できるのではないでしょうか。
理由2:脱力を妨げる可能性があること
次に、2つ目の理由です。
なぜなら、息の量を増やすと、その分、筋力も必要になるからです。
息の量を増やすと、その息の量でも声帯が耐えられるように、周囲の筋肉にさらに力を入れようとします。
その時に、余計な筋肉も緊張させてしまう可能性があるのです。
ただでさえ、脱力した状態を維持しながら、適切な筋肉に力を入れることは難しいです。
そんな中で、より強い力を入れるのは、簡単ではありません。
力を入れようと思えば思うほど、余計な筋肉にも力を入れてしまう可能性が高まります。
なので、2つ目の理由は、脱力を妨げる可能性があることです。
以上が、息の量の変化をオススメしない2つの理由です。
つまり、私が意識している、現実的な振動数を変化させる方法は、下記の3つです。
- 方法1:声帯の長さの変化
- 方法2:声帯の厚みの変化
- 方法3:声帯同士の距離の変化
次は、この3つの方法を使って、私が意識している、声の音域を広げる方法を解説します。
声の音域を広げる方法とは?
では、私が意識している、声の音域を広げる方法を解説します。
まず、ここまで確認したように、私が意識している、現実的な振動数を変化させる方法は、下記の3つです。
- 方法1:声帯の長さの変化
- 方法2:声帯の厚みの変化
- 方法3:声帯同士の距離の変化
何か一つの方法に頼るのではなく、複数の方法を組み合わせることで、振動数を、最大限幅広く作ります。
この最大限幅広くというのは、最大の振動数と最小の振動数の幅を広げるというだけでなく、その間の振動数もしっかりと作るということです。
これも、ギターで想像できます。
例えば、ギターの1弦から6弦までを、開放弦で(弦を押さないで)弾いて振動を作るとします。
その場合、作れる振動数は、1弦から6弦までと、幅広いです。
しかし、その種類は、たった6種類です。
一方で、1本の弦だけでチョーキングをして、振動を作るとします。
その場合、作れる振動数は、とても多いです。
しかし、1本の弦しか使っていないので、その幅は、とても狭いです。
そこで、この2つの方法を組み合わせます。
1弦から6弦、それぞれの弦でチョーキングをして振動を作るのです。
その結果、最大の振動数と最小の振動数の幅が最大というだけでなく、その間の振動数もしっかりと作れます。
私が意識している、声の音域を広げる方法も、これと同じ考え方です。
何か一つの方法に頼るのではなく、複数の方法を組み合わせることで、振動数を、最大限幅広く作ります。
なので、私が意識している、声の音域を広げる方法とは、下記の3つの方法を、適切に組み合わせることです。
- 方法1:声帯の長さの変化
- 方法2:声帯の厚みの変化
- 方法3:声帯同士の距離の変化
まとめ
まとめです。
その方法とは、振動数を変化させる3つの方法を、適切に組み合わせることでした。
ここまでが、part1の内容です。
私は、今回お伝えした3つの方法を、音域別に組み合わせ、4種類の発声法として定義しています。
そこで、次回のpart2では、私が意識している、4種類の発声法をお伝えします。
発声法を定義した理由は、練習の具体的な指針が欲しかったことです。
今回の3つの方法を、音域別に組み合わせ、チェストボイス、ミドルボイス、ファルセット、ヘッドボイスとして定義しています。
一般的な定義とは少しずれているかもしれませんが、声の出し方を具体的に定義することで、練習内容を明確にできます。
例えば、“この音の高さは、この方法で出してみよう”と、声の出し方を具体的に意識しながら練習できます。
では、次回の記事に続きます。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。